世界の料理を知ろう バスプタ国民のソウルフード-マルク亀のパスタ-
まずは国の紹介から。
バスプタ民主主義共和国は南地中海に浮かぶ小さな島国の一つ。1982年にバスプタの英雄マルク・ソネイリーによって起こされた市民改革をきっかけに独立した。
数年に一度おこるニキリスオオバッタの大量発生が地元百姓を困らせることがあるが、それ以外これという社会問題のない平和な国である。
パスプタ国民は陽気な性格で月に何度かは町単位での宴が開かれる。その宴の場で毎度のように食べられているのが今回紹介するマルク亀のパスタである。
バスプタは世界でも5本の指に入るマルク亀の漁獲量を誇る。元々ニキリスオオバッタの駆除の為に輸入されたマルク亀は、長年の間、地元漁師の間で雑魚扱いされていた。
というのもこのマルク亀、首元から発せられる悪臭がひどく誰も食べようとしなかったのである。
そんな中、ある料理人の男がマルク亀に目をつけた。当然のように船から放られるマルク亀をみたその男は無償でそれを貰い自宅で捌き、カルパッチョ仕立てにして食べてみたそうだ。調理をしても悪臭は残ったが味はいけた。そこで男は悪臭を消す方法を様々な方法で試し始めたのだ。
それから数か月、男はマルク亀をリキュールに漬けることで悪臭が消えることを発見したのでる。
その男の発見によってマルク亀は今やバスプタ国民のソウルフードとなっているのだ。
材料(三人前)
マルク亀 1匹 鷹の爪 2,3本
リキュール(香草・薬草系が好まれる。カンパリなど良い) 750mL
小葱 適量 塩、コショウ 適量 オリーブオイル
市販のパスタ(お好みによってスパゲッティ、マカロニ等自由に)
レシピ
1.マルク亀の首を根元から落とす。この際、かみつかれないよう注意する。
2.マルク亀と香草・薬草系のリキュールをボウルに入れる。このとき切り落とした断面がしっかり漬かるように。
3.一晩気温の低いところで寝かせる。
4.マルク亀を取り出し甲羅を外す。バールなど使うとよい。
5.内臓を取る。このとき胃、腸、食道は取って置き燻製にすると美味である。
6.足をもぐ。みりん、醤油、塩などで煮つけにすると美味。
7.胴体部分から肉を切り出す。
8.事前にゆでておいたパスタをオリーブオイルとともにフライパンで軽く炒め、マルク亀の身を投入。同時に鷹の爪も入れる。
9.塩、こしょうで味を調える。
10.最後に輪切りにしておいた小葱をぱらぱらとのせれば完成。
バスプタのソウルフードを是非、家庭で味わってみてください!