徒然なるままに~人生三角折主義~

あくびしてる猫の口に指突っ込むときくらいの軽い気持ちで見てください。

天狗に乗ってどこまでも お題:「ちょっとした贅沢」

お題「ちょっとした贅沢」

 ちょっとした贅沢と言えば、天狗の背中に乗って都内上空をめぐることだ。東京タワー、スカイツリー虎ノ門ヒルズ、国会議事堂…エトセトラエトセトラと観光地を一周する。ただ難儀なのは天狗が「おい、どうだ気持ちいいだろう」なんて声をかけながら振り返ると、その鼻が僕の顔に突き刺さることだ。特に僕の友達のその天狗なんかはいわゆるイチゴ鼻というやつで、(それも顔が赤いからなおさらイチゴらしい)脂が顔にベタベタとついてたまったもんじゃない。

 この間天狗が泣いていたのでワケを聞くと、芥川の「鼻」を読んだらしい。天狗曰く、「こんなに感情移入できる作品は初めてだ」と。そういえば河童も芥川が好きらしい。妖怪好かれする性質なんだろう。

 そういえば最近、不適切動画なんてものが問題になっているが天狗界にもその余波が訪れているようだ。聴くところによると、「TENGUの鼻にTENGAを挿してみた」などという天狗に対して無礼極まりない動画をUPしたやつがいるらしい。投稿主は大炎上。というのも「非難が殺到する」という意味ではなく、天狗は団扇の力で火事をおこし火を煽るわ、煽るわで投稿主の自宅を全焼させたという。天狗を敵に回すと恐ろしい。