コンビニ24時間論争に思う事 ~問題はアイスコーナーの値札でんがな!~
いや、それよりかアイスコーナーの値札をちゃんとしれおくれよ。
最近の話題と言えばコンビニエンスストアの24時間営業に関するもの。あるセブンイレブンのオーナーが人手不足のため、深夜営業を停止した。それを契機に本社との間でトラブルが発生しているということだ。TV番組などでも広く報道され、様々な人がコメントしている。
僕はこのニュースに関してそれほどの考えというものは無いのだが、一つ言いたいのはコンビニのアイスコーナーの値札に関すること。大抵のコンビニで、アイスの値段はアイスボックスの "へり" のところに小さな紙で描いてある。
この値札、「商品はあるが、値札がない」あるいは「値札はあるが商品はない」のパターン多すぎっちゃよ!
商品を見て、「あ、これちょっと高いパターンのやつだな」と思って値札を探すと無いのよ!大事だよ、そのパターンの時の実際の値段!200円未満だったら買うの!超えてたら安いので我慢するの!赤城乳業のBLACKで我慢するの!
逆に、値札の方先に見て、「あ、これ美味しそう。買おう」って思ったら無いの!どこを探してもボックス内に無いの!残念!だったら初めから知らない方が幸せだったわ!夢だけ見せて叩き落とさないで!
これも24時間営業に人手不足が加わった結果、手が回っていないということなのか?だとしたら、断固24時間営業など停止するべきだ!7時から11時でいいから、アイスの値段をちゃんと教えてね!お願い!お願いだから!
真夜中のほくろ -The Moles in the Dead of the Night-
深夜2時半。主人がすっかりノンレム睡眠に陥ったのを見計らってほくろ達は動き出す。
初めは顔にあるほくろから。目元にある控えめなほくろがピクリと動く。それに呼応するように顎のほくろもピクリ。伸びた髪の陰に二つならんだほくろもピクリ、ピクリ。
それ以後、ドミノ倒しのようにほくろ達が目を覚ます。首、肩、胸、腕、おなか、腰元、下腹部、もも、ひざ、ふくらはぎ、足首、かかと、つま先。ピクリピクリピクリピクリピクリピクリ。体中のほくろが臨戦態勢に入り、準備は万端だ。
どのほくろが指示を出すわけでもなく、本能的に、全てのほくろがおでこに集合した。集まったほくろの数は100を超え、500円玉より一回り大きいサイズの黒丸が額に出現した。傍から見れば深い穴が空いているようにさえ見える。
集合の後は、離散だ。これもまた何の合図もなしに、すべてのほくろが蜘蛛の子を散らすように全身にさっと広がる。100以上のほくろが凄まじい速さで全身を這いずり回る。個々を追おうとしても残像が横切るだけである。これが20分程続く。
全身を巡り終えたほくろは初めの位置に戻らなければならない。だんだんとスピードが緩み、ゆっくりと元の場所に向かっていく。中には自分がどこから来たのか忘れてしまったほくろもいて、それらしい位置にすっと留まる。
すべてのほくろが動きを止めれば、今晩のノルマは終了だ。ほくろ達は静かに眠りにつく。
毎深夜、ほくろが動いていることを人間は知らない。この世界にはまだまだ未知のことがたくさんあるのだ。だから世界は面白い。
腹痛トライアル
お腹痛いです。腹痛~。お腹痛い新書!(解体新書)ってな風に思いついたギャグをtwitterなんかで検索するとこれまでに絶対誰かが言ってるからオリジナルって難しい。
「髪が伸びてきたな~。今日あたり、髪切ろうのすけ!(神木隆之介)」とかも同じパターンだった。それ以外にもいくつかあったけど下らなくって忘れつちまった。
お腹痛いのは現在、リアル。痛みってのは人間の機能として優れるんだか、欠陥なんだかわからないな。そりゃ確かに痛みがなかったら自分の危機的状況に気づかない事もあるから無けりゃ困るってのはわかるんだがね。この腹痛の原因が何かは、たぶん食べすぎなんだよ。食べすぎくらいでキリキリしてんじゃねぇよー。おい、俺の胃!ってきんに君じゃねーんだから。胃くんだな。きんに君じゃなくて胃くん。横山胃くん。これも誰かに言われてるか?
あーちょっと良くなってきた。和らいできたな。「君もお腹が痛いのかい?」。「イーツー(Me too)」ってのはどうだ?つまらないかね。
創作怪談風話 ボールペンの花子さん その1
放課後、誰もいなくなった教室で三度赤いボールペンをノックすると幽霊の花子さんが出るという。そんな噂がまことしやかに囁かれているのだ。闇ヶ丘小学校に通う吉井彩もあるときその噂を耳にした。
給食の時間、向かいの席に座る仲村恭子が彩に話しかけてきた。
「ねぇねぇ、あの話、聞いた?」
「あの話って?」
「幽霊の花子さんの話。放課後に教室で赤いボールペンを三回ノックするとどこからか現れるんだって。」
この手の話が苦手な彩は眉をひそめた。
「でね、隣のクラスの康太くんが最近学校に来てないのは知ってるでしょ?それは康太くんが花子さんを呼び出してあの世に連れて行かれちゃったからなんだって…。」
恭子はトーンをくっと落とし、声色を変えて話した。
「やめてよ!もう!給食がまずくなっちゃう。」
「ごめん、ごめん。念のため、耳に入れておこうと思って。ほら、今日は彩が日直で放課後教室に残るでしょ?うっかりボールペンを3回ノックしないように、ね?」
恭子は冗談めかしてそう言った。
「大丈夫だよ。信じてないから。」
彩はそう応じたものの、内心では少し怯えていた。
<つづく>
もしも、もしも玉が球だったらそれは、それはもう大変結構なことでございましょう。
100円玉が100円球だったら。持ち運び悪いな。だから、だからビー玉を買って、ビー玉を全部だして、あの赤いネットに100円球を入れようね。そうしようね。
10円玉が10円球だったら。持ち運び辛いな。だから、だからミカンを買って、ミカンを全部出して、ミカンを剥いて食べて、そしたら指先が真っ黄色になっちゃって、指先から柑橘系の香りがして、幸せだね。そうしたら、10円の青銅臭が移らないように、もう触らないようにしようね。そうしようね。
500円玉が500円球だったら。持ち運びたくないな。宝物にしよう。宝箱に入れて、遠くの無人島に埋めようね。そうして、500年後に生まれ変わって生まれ変わって生まれ変わって駱駝になって掘り起こそうね。そうしようね。
1円玉が1円球だったら。持ち運びのもたいへんだな。たくさん集めて穴をあけて、万能ねぎを差し込んでネックレスにしようね。風邪の予防にもなるからね。そうしようね。
5円玉が5円球だったら。真ん中に穴ができるね。外からじゃわからないけれど真ん中に穴ができるからね。だから、だからそこにこし餡を詰めようね。誰にも知られないままこし餡をつめようね。そうしようね。
50円玉が50円球だったら。粒あんを詰めようね。そうしようね。
響きカワイイ「てっきり」。間抜けな「てっきり」。てっきり。てっきり?てっきり!
「てっきり」っていい響き。「ぽっきり」とか「しゃっきり」とかよりも断然いい。使われ方としても、その後にくる文言が間抜けじゃない?「てっきり明日だと思ってまして」とか「てっきり貴方が浮気してるもんだと」とか、平和な勘違いとセットなのね、「てっきり」。
そんな日本語特有の丸みみたいなものって好き。「はんなり」とかも素敵。「よっぽど」もカワイイ。「ほろよい」もいいね。
でも今一番好きなのは「てっきり」。「てっちり」は食べたことない。でもフグはカワイイね。まん丸だから。でもテトロドトキシンは可愛くない。カワイイものが可愛くないものをもっている。いえ、可愛く有るためには、可愛くない部分を持っていなければならないんだね。
「てっきり」。あ、「やきもき」もいいかも。良い感じの響きだね。「もき」がいいのかなぁ。もき。もきっ。もきもきもきもきっ。キモイな。却って。
「てっきり」ねぇ。悪役は使わない気がするんだ。「てっきり、お前は殺したと思っていたのに…。」とか。あ、でも言うときあるね、こういうセリフ。このあと100%主人公にやっつけられちゃうやつ。やっぱ間抜けなんだな「てっきり」は。朝の連続テレビ小説「てっきり」とかやらないかな。主人公が凄いドジっ子で。うわぁ「ドジっ子」ってすごい古臭い言葉だな。もう使わないようにしよう。
まとめとしては、今年の流行語大賞取りたいです。「てっきり」で。
いつでも海苔を、心の中に。いつか忘れかけたときに海苔は貴方に語り掛けるのでしょう。
「どんな形でもよかったんです。ただ、美味しく食べてさえもらえたら。」
22歳の海苔はそう語った。彼海苔はある細菌に侵され、余命を宣告されていた。
「仲間たちはみんな、朝食のおかずになったり、ラーメンの具になったりしているんです。どうして……。どうして僕だけがこんな目に合わなければならないのでしょうか。神様がいるとしたら、あまりにも残酷な仕打ちだ……。」
彼海苔はそう言って涙を流した。その涙は海水よりも塩辛かった。
「僕だって……僕だってパリパリになってみたかった!醤油や砂糖やみりんで甘辛く煮つけられてみたかった!塩とごま油で味付けされて、国産にもかかわらずグローバルな異名を授けられてみたかった!……それもすべて叶わないというのか……。あぁ僕が幼かったあの頃は幸せだったなぁ……。」
~海藻シーン~
0歳 海苔、誕生。有明海に生まれる。
6歳 ぐんぐん成長する。ノリノリの成長期。
15歳 思春期突入。酒井法子のファンになった。
20歳 病発覚。脳裏に混乱が渦巻いた。
~海藻シーン おわり~
その時、海苔の容態が一変した。緑色の体が真っ青になり、ブルブルと震えだした。いよいよ最後の時であった。
「おい海苔!」
死の瀬戸際に瀕した海苔のもとにある海苔が現れた。
「と、父さん!」
そう、その正体は海苔の父、海苔であったのだ。
「父さん、来てくれたんだね。だけど、もう僕はダメみたいだ。」
「それを潮風の便りで聞いて駆け付けたんだ。お前が死ぬ前に言っておきたいことがあったんだ。」
「……なんだい?」
海苔は最後の力を振り絞って聞いた。
「実はな、お前は……海苔じゃなくてワカメなんだ!」
「なんだって!……ワケワカメ……。」
海苔、いやワカメは死んだ。最後まで自分の生に精一杯向き合ったワカメに(海の)幸あれ!